2013 長浜曳山まつり その2
長浜曳山まつりの「曳山」とはお祭りに用いられる山車(だし)のことです。現在、現役で動いている曳山は18世紀中頃~19世紀初頭(江戸時代)にかけて作られたものが多いようです。
曳山大きいものでは長さが9m、高さが7m、重さはおよそ5~6トンもありますが、その構造は前部が歌舞伎舞台、後部には楽屋、楽屋の上層は囃子(しゃぎり)を演奏する亭(ちん)と呼ばれるところとなっています。また、屋根は入り組んだ入母屋八棟屋根の重層で、上層は六角円堂・下層は方形のものなど大変重厚な造りとなっています。
今に受け継がれる長浜の曳山。もちろん釘は一本も使われていないそうな。(^^)
「動く美術館」ともいわれる絢爛な曳山には、浜壇と呼ばれる長浜独自の仏壇の様式を確立した元禄時代の名工・藤岡和泉とその一門、国友の鉄砲鍛冶達の手による美しい飾り金具の技術がふんだんに注ぎ込まれており、さらに当時の著名な名工や画人を長浜に招き、各山の名に因んだ象嵌細工や精巧な彫金、彫刻、幕などを造らせたと伝えられています。
曳山の背面にはヨーロッパのタペストリーなどの豪華な「見送り幕」が懸けられています。萬歳樓の見送り幕はコブラン綴りの「西洋人物図」。
常磐山の見送り幕は「天平宮廷人の図」。大正15年(1926)年、山鹿清華作の毛綴織であります。
翁山の見送り幕はこれも16世紀ベルギー製のコブラン綴りで、「欧州人武人の図」。何と国の重要文化財であります。(^^)
孔雀山の見送り幕は「萠春之図」昭和3年(1928)山鹿清華作の毛綴織ですが、今回は撮れずでゴメンナサイ。m(_ _)m
今日の最後の一枚は、町屋の飾り窓に展示してあった昔の長浜曳山まつりを伝える掛け軸であります。あ、次回へ続きまする。(^^;)
by borderlines | 2013-04-21 22:54 | 長浜