信楽散策 その2
窯業の歴史をひもとくならば、穴窯や登窯のことを知らねばなりません。
古代に日本に普及した朝鮮式土器や、日本で古墳時代から平安時代まで生産された須恵器などは穴窯という窯を利用して造られていました。穴窯は山の斜面に沿ってトンネルのように穴を掘って作られ、斜面の下部を焚口とし、斜面にそって順にやきものを並べて焼きます。
その穴窯のトンネルを大型化し、焼成室を何段にも重ね一度に大量の品物が焼けるようにしたものが江戸時代に開発された登窯です。登窯では薪を燃やして炎をおこす「火袋」とやきものを焼く「焼間」が分離されていて、そうすることで熱を合理的に蓄え、燃焼の火が直接あたらないことで不良品の発生率を抑えることができるので、生産性を飛躍的に向上させることができたんですよね。
というわけで、今回は公開されている登窯を二つ見学してきました。
こちらが薪を燃やして炎をおこす「火袋」の焚き口。登窯の一番下の部分ですね。
やきものを焼く「焼間」。焼成室を何段にも重ねて一度に大量の品物が焼けるようになっています。
うーん。使い込まれた歴史を感じますね。
続きまする。(^^;)
by borderlines | 2014-05-16 07:04 | 旅先