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薬師寺 二度咲きの萩

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唐招提寺から歩いてすぐの薬師寺はここもまたユネスコ世界遺産。「法相宗」の大本山です。このお寺は680年に天武天皇により発願、697年に持統天皇によって本尊開眼、更に文武天皇の御代に堂宇が完成しました。もともとは飛鳥にあったこのお寺ですが、710年の平城遷都に伴って現在地に移されています。



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我々を案内すべく待っていてくれたのは薬師寺の若き僧侶T君。(^^)




萩の植え込みを歩いて中へ…あれ?萩の花が咲いてる。これって確か秋の七草で中秋の名月の頃に咲くんじゃなかったっけ?早速、尋ねてみましたら、薬師寺の萩は春と秋の二度花をつけるらしい。全く不思議ですよね、ta-taさん
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薬師寺の現在の伽藍は南門、中門、金堂、大講堂、東塔、西塔、東院堂、玄奘三蔵院、休ヶ岡八幡宮の構成となっていますが、私の中では真新しい紅殻塗りの派手なイメージ。
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実は昭和60年代までの薬師寺は荒廃し、江戸時代後期に仮再建された金堂も屋根に穴が空くような状態だったらしい。そんな状態なので特に金堂再建は歴代の薬師寺官長にとって悲願中の悲願でした。が、檀家組織を持たない薬師寺にとって莫大な復興資金をどう捻出するかという問題は大変大きなものでした。
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そんな中、昭和42年に高田好胤師が官庁になり、一回1,000円で写経をしてもらい、それを復興資金にあてる「百万巻写経勧進」による金堂再建を提唱。その結果昭和51年に白鳳時代様式の本格的な金堂として復興しました。
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修学旅行の生徒達へのユーモアたっぷりで分かりやすい法話と、法話を活字化し多数の出版物、多数のTV出演など時代の波に乗って普及活動にあたった高田好胤師。写経勧進という資金調達の方法を思いつくあたり、なかなかの実業家ですなー。
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彼は生涯で全国800以上の市町村に出向き、8000回におよぶ講演・写経勧進を行いました。おかげで西塔、中門、回廊の一部、大講堂などが次々と再建されました。
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ちなみに、彼は修学旅行に訪れた女生徒と交際を続け、1954年に結婚。薬師寺の歴史ではじめての妻帯僧となったことでも知られています。(^^)
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今回はちゃんと伽藍撮ったよ~。続きます。m(_ _)m

by borderlines | 2012-06-18 07:30 | 旅先

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